ビタミンB12が不足した場合は？

ビタミンB12欠乏症

ビタミンB12の欠乏症として代表的なものに“悪性貧血”があります。悪性貧血は具体的に、食欲不振や消化不良、めまいやだるさ、舌の炎症や口内炎などの症状が見られます。また、神経系の動きに支障をきたすことで、肩こりやしびれ、目の疲れ、物忘れや集中力の低下などが生じます。これらの不調はビタミンB12の欠乏によるもので、ビタミンB12を投与することで回復します。

ビタミンB12は腸内細菌によって体内でつくられ、肝臓にも蓄えられているため、不足することは滅多にありません。ただしビタミンB12が吸収されるためには、胃の細胞から分泌される内因子という糖たんぱく質と結合する必要があるため、胃を手術で切除したことがある方などは注意が必要です。また、ビタミンB12は野菜や果物にはほとんど含まれておらず、魚介や肉類に含まれる特徴があるので、ベジタリアンの方などは不足しがちです。
ビタミンB12は余分に摂取しても必要範囲内でしか吸収されないため、過剰症の心配はまずありません。