パパインは青パパイヤに含まれる成分で脂肪、たんぱく質、糖質を分解する酵素です。医薬品に指定されている成分ですが、意外と間違っていることの多いパパインの基礎知識や効能・効果をじっくり解説いたします。
パパインは青いパパイヤやパパイヤの葉に豊富に含まれる消化酵素(タンパク質分解酵素)で、パパイン分解酵素とも呼ばれます。熱帯地方など気温の高い場所で育つフルーツは熱に強い性質があり、南国で育つパパイヤから抽出されるパパインは100度になっても機能を失わないという特徴があります。しかしパパインは胃酸にも強く消化しづらいので、胃腸障害を起こすことがあります。そのためパパインは医薬品に指定されています。
パパインには脂肪を分解するリパーゼ、たんぱく質を分解するプロテアーゼ、糖質を分解するアミラーゼなどが含まれています。これらの酵素は消化を促進するとともに、老化の原因となる活性酸素を取り除きます。リパーゼは中性脂肪や肝細胞の燃焼を促します。プロテアーゼは消化不良や胃もたれを予防します。アミラーゼは別名をジアスターゼともいい、消化不良や食欲不振、胸やけなどを改善するはたらきを持ちます。
パパイヤの産地でもある沖縄ではパパインが豊富に含まれる青いパパイヤを炒めたり、サラダで食べたりしますが、一般的にはパパイヤを常食するのは難しいでしょう。しかしパパインは脂肪分解力が高い成分であるためパパイン抽出成分はダイエット系のサプリメントに使用されていたり、殺菌効果が強いため傷薬ややけど薬の主成分になっていたり、私たちの身近で利用されています。洗剤や化粧品、入浴剤に含まれていることも少なくありません。
化粧品や洗顔料にパパインが含まれている場合は「パパイン酵素エキス配合」と表示されています。たんぱく質分解酵素であるプロテアーゼを含むパパインを石鹸や化粧品に配合することで、古い角質が取り除かれるのでシミやしわなど肌のトラブルが改善されることが期待されます。パパインは毛穴につまった古い角質だけを落とし、肌に必要な皮脂は残す作用があるため、配合されたコスメは敏感肌の人でも使用することができます。