ネトルにはアレルギー症状を緩和する働きがあります。鉄分とその吸収を助けるビタミンCの効果で貧血予防効果も期待されます。ネトルの基礎知識や効能・効果をじっくり解説いたします。
ネトルとはイラクサ科イラクサ属の植物です。ネトルは英語の「needle(針)」から名づけられました。日本ではイラクサ(刺草)、アイコなどと呼ばれています。茎や葉には毛のようなトゲがあり、触れて液が肌につくと強い痛みが生じるのは、この液にアセチルコリンとヒスタミンが含まれているからです。漢方薬ではジンマ(蕁麻)と呼ばれ、古くからアレルギー対策に用いられてきました。
ネトルに含まれるクロロフィルやフラボノイドの一種「ケルセチン」は、アレルギー症状や炎症を緩和する成分として、ここ数年日本でも非常に注目されています。他にも根に含まれる多糖類やβシトステロールなどの植物ステロールは、排尿を促し前立腺肥大を予防する作用が期待されています。鉄分と鉄分の吸収を促進するビタミンCが含まれているので、貧血の予防・改善に高い効果が期待できるとされ、貧血気味の女性にも人気のハーブなのです。
花粉症やアトピー性皮膚炎などアレルギー症状がある人はネトルのハーブティやサプリメントを飲むとよいといわれます。ハーブティの場合、緑茶に似た香りを持ち、非常に飲みやすいお茶です。ローズヒップやハイビスカスなどの酸味の強いハーブと相性がよいのでブレンドして飲んでも良いでしょう。ネトルの成分には抗菌、抗炎症作用があるため、ニキビ肌の人にはネトルの化粧水が人気です。