よもぎは、漢方では万能薬「ガイヨウ」として知られており、美肌、デトックス、便秘解消、貧血予防など様々な効果が期待されます。よもぎの基礎知識や効能・効果をじっくり解説いたします。
よもぎはキク科ヨモギ属の植物で独特の香りを持つ植物です。春先から初夏にかけて、日本の全国各地に自生します。学名はアルテミシアで、ギリシャ神話では女性と健康の守り神といわれる女神のアルテミスから命名。「ハーブの女王」といわれるほど効能が高く、漢方では万能薬「ガイヨウ」として知られています。よもぎに似たニガヨモギは別名を「アブサン」といい、同じ名前のリキュールが有名です。
よもぎにはβ-カロチンが豊富です。体内ではビタミンAに変換されて皮膚や髪の健康を維持します。ビタミンKは血液凝固作用や骨を丈夫にする作用があります。ユーグレナに含まれる成分として注目を集めているクロロフィル(葉緑素)も多く含有されます。造血作用による貧血の予防・改善、コレステロール値減少、美肌効果、デトックス効果、便秘改善などのほか、妊娠した女性の健康もサポートします。
お灸をすえるときの「もぐさ」はよもぎが材料で、葉の裏側の綿毛を取って使います。食用としては、草餅(よもぎ餅)、お浸し、汁の具、天ぷらにします。独特のさわやかな香りの主成分はシネオールで、口臭予防に効果があります。漢方の生薬としては止血、生理不順改善、鎮痛、咳・痰除去などに利用。よもぎ風呂や韓国の健康法「よもぎ蒸し」が美肌をつくるとして注目されています。