ヨードはミネラルの一種でヨウ素とも呼ばれます。甲状腺ホルモンを構成し、基礎代謝を高めます。意外に間違っていることも多いヨードの情報。ヨードの基礎知識や効能・効果をじっくり解説いたします。
ヨードはミネラルの一種で、ヨウ素とも呼ばれています。成人では体内のヨードは甲状腺にほとんどが存在し、甲状腺ホルモンを構成しています。海藻に多く含まれて「海のミネラル」と呼ばれています。金属は黒紫色の光沢のある結晶で、液体は赤褐色、気体は紫色と色が変化します。ナポレオン戦争時火薬である硝石を作っていたときに発見されて、1813年に新しい元素として発表されました。
ヨードは甲状腺ホルモンを構成し、交感神経のはたらきを活性化させて基礎代謝を高めます。ヨードが不足すると甲状腺ホルモンが減少し、体力が低下して、貧血、脱毛、倦怠感、整腸障害などが起こります。脳が甲状腺を刺激するホルモンを分泌するため、甲状腺肥大や甲状腺腫などの症状が出る可能性があります。甲状腺ホルモンは骨の形成やたんぱく質を合成しており、胎児や成長期の子どもにヨードが不足すると成長障害が起こります。
ヨードはコンブ、ヒジキなど海藻やサバ、イワシ、カツオなど魚介類に多く含まれます。日本人はこれらの食品を多く摂る習慣があるのでヨードが不足することはあまりないといわれています。ヨードには殺菌作用があるので、消毒液やうがい薬などに配合。エックス線を吸収することからレントゲン造影剤や、殺菌剤、防かび剤、除草剤、液晶パネルにも使われています。「ヨウ素でんぷん反応」は理科の授業で行われる実験です。