マロニエはフランスシャンゼリゼの街路樹として知られている樹木です。マロニエには美白作用があり化粧品やヘアケア製品に配合されています。マロニエの基礎知識や効能・効果をじっくり解説いたします。
マロニエはトチノキ科トチノキ属の樹木です。日本では「セイヨウトチノキ」と呼ばれますが「トチノキ」とは異なる種です。英語名は「horse chesnut」。栗と同じ仲間だと思われていたことと、馬の胸の病気治療に使われていたことで名前がつけられました。フランス語の「marron(マロン)」はマロニエの実が語源。マロングラッセには古くはマロニエの種が使われていたそうです。
マロニエに含まれるサポニンは苦みやえぐみの成分で、殺菌・抗菌作用があり、免疫力をアップします。サポニンには炎症を鎮めるはたらきがあるエスシンが含まれており、民間療法で関節炎やリウマチ治療に使われます。咳や痰を鎮めるので、風邪薬に配合されています。サポニンには血流を良くして血栓を作りにくくしたり、脂肪の吸収をおさえて肥満を予防したりする効果もあります。
マロニエはパリのシャンゼリゼ通りの街路樹として名前が知られています。マロニエの種であるトチの実は、渋みを抜いて食用にされます。日本ではどんぐりと同じように主食として食べられた時代もありました。現在は主にトチ餅として食べる習慣が地方に残っています。マロニエエキスには抗酸化作用と消炎・収れん作用、紫外線を吸収する働きがあるので、化粧水、UVケア製品、ヘアケア製品、入浴剤などに配合されます。