フォルスコリンはコレウス・フォルスコリンという植物の根に含まれる成分でインドの伝承医療アーユルヴェーダでは古くから利用されてきました。フォルスコリンの基礎知識や効能・効果をじっくり解説いたします。
フォルスコリンとはシソ科の植物コレウス・フォルスコリンの根に含まれる成分です。この植物はインドやネパールが主な産地で、丈は30~60cmほどになり強い香りの穂状の花をつけます。アーユルヴェーダでは古くからこの植物を滋養強壮、心臓・肺の病気の治療に利用してきました。現在、フォルスコリンには脂肪燃焼効果があると報告されていて、減量目的のサプリメント成分として利用されることが多くなっています。
フォルスコリンは細胞膜に存在する酵素アデニル酸シクラーゼの働きを高め、エネルギー代謝を促進するcAMPという物質を作り出す作用があります。cAMPはエネルギー代謝を促進し体脂肪の分解を進めるので、フォルスコリンにも肥満予防作用が期待されるのです。他にも動脈硬化や高血圧、脳梗塞や心筋梗塞の予防にも役立つのではないかと研究が続けられています。近年はぜん息や緑内障を予防する作用についても報告があります。
ダイエット目的のフォルスコリンのサプリメントを使用する場合は、毎食前30分に摂ると効果的とされます。毎食飲むこと、運動とセットにすることで脂肪燃焼効果の相乗効果が高まるようです。フォルスコリンには血流促進作用があるため、心臓の血流を促す冠血管拡張薬を服用しているときや低血圧気味の人が摂ると、めまいや吐き気などの副作用を起こす場合があると報告されています。降圧剤を摂取している人も注意が必要です。