日本人の冬のお供、ミカンに豊富に含まれるβ-クリプトキサンチン。意外に間違っていることも多いβ-クリプトキサンチンの情報。β-クリプトキサンチンの基礎知識や効果・効能をじっくり解説いたします。
β-クリプトキサンチンとは“ミカン”の色の元となっている成分です。ニンジンに含まれるβ-カロテン、トマトに含まれるリコピンなどと同じく、人の血液中に存在する主要なカロテノイドの一つです。温州ミカンやポンカン、柿など、日本人が習慣的に食す食材に豊富に含まれていることから、近年、日本において病気の予防や健康効果についての新たな研究成果が次々と発表されています。
β-クリプトキサンチンは閉経後の女性に多くみられる骨粗しょう症の予防効果があるとされています。また糖尿病症状の緩和にも役立つとされています。ほかにも抗酸化作用や発がん抑制作用といった免疫力効果が高いことも明らかにされつつあります。β-クリプトキサンチンは皮膚にも比較的多く存在し、ヒアルロン酸の量を増やす作用や水分保持にも役立ち、美肌効果も注目されています。
β-クリプトキサンチンは温州ミカン、デコポン、ポンカン、パパイヤ、柿、パプリカなどに豊富に含まれています。β-クリプトキサンチンの含有量が特に多い温州ミカンは、1個で1日に必要なβ-クリプトキサンチンを摂取することができるといわれるほどです。同じ量のミカンを食べる男性と女性では、女性の方がβ-クリプトキサンチンの血中濃度は上昇しやすいといわれ、女性の健康のサポートに役立っています。
β-クリプトキサンチンの副作用などは今のところ特に報告されていません。ただし、β-クリプトキサンチンを多く含むミカンには果糖が多く含まれるので、食べ過ぎると中性脂肪の原因になる可能性があります。