アンジェリカは砂糖漬けにしてケーキの装飾に使うことでおなじみの植物。健康効果を持つ根の匂い成分は女性にしか感じとれないと言われています。アンジェリカの基礎知識や効能・効果をじっくり解説いたします。
アンジェリカはセロリに似たほろ苦い独特の香りを持つ植物です。アンゼリカ・西洋当帰(セイヨウトウキ)とも呼ばれています。寒冷地域でも良く育ち、初夏に黄緑色の小さな花が手鞠状に咲きます。アンジェリカ・アンゼリカはラテン語で「天使」と言う意味があります。ミカエル天使が疫病が流行ったときにアンジェリカを薬として使って多くの人を助けたという伝説から名づけられました。
アンジェリカの根に含まれるエグザルトリドは匂い成分ですが、男性や年齢の低い女性にはこの匂いは感じ取ることができないと言われています。女性のホルモンの分泌を調整するので、更年期障害やPMS(月経前症候群)、冷え症、貧血などに効果があります。根や茎には発汗・利尿・食欲増進・去痰作用、鎮痛・鎮静効果があり不眠症やリウマチ・関節炎に効能があると言われています。
茎を砂糖で煮たものはケーキの装飾などお菓子の材料に利用されています。日本では蕗を甘露煮にしたものをアンジェリカの代わりに使うこともあります。葉は魚や果物の香り付けに、種はリキュールの香り付けに用いられます。アロマオイルや香水、ポプリ、ハーブティーとして飲用されるほか、乾燥させた根や茎に鎮静効果があることからハーブピローとして安眠したいときに使われます。