アリシンとはどのような成分なの?
◯玉ねぎやニンニクに含まれる臭いの強い成分
アリシンとは、主にニンニクやネギなどのユリ科ネギ属の野菜に多く含まれている化合物です。自生している状態では存在せず、これらの食材を刻んだり潰したりすることで組織を破壊すると、アリインという物質が分解されることでつくられます。アリインは無臭の物質ですが、アリシンは強い臭いを持ちます。
ニンニクはアリシンを豊富に含む食品として知られており、ニンニク特有の強いにおいはアリシンによるものです。ニンニクはさらに加熱などでアリシンが分解されて、ジアリルジスルフィドとなり強烈なにおいとなります。玉ネギを切る際に涙が出るのは、アリシンが酵素により変化する硫化アリルが原因です。
アリシンは水に溶けやすく揮発性があり、熱には弱い性質を持っています。そのため切った玉ネギを水にさらしたり焼いたりするとアリシンは失われていきます。
◯優れた殺菌・抗菌力が認められている
アリシンにはさまざまな効果がありますが、特筆すべきはその殺菌・抗菌力です。風邪や気管支炎の原因になる連鎖球菌やブドウ状球菌などを殺し感染を予防してくれる効果も期待されます。風邪やインフルエンザなどのウイルス性の病気が増える寒い時期に、アリシンを積極的に摂取することは大変役に立つといえるでしょう。
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