メグスリノキはその木の皮や葉を煎じて目を洗うと目の健康によいといわれています。肝機能を高め、動脈硬化や糖尿病予防効果も期待されます。メグスリノキの基礎知識や効能・効果をじっくり解説いたします。
メグスリノキはカエデ科カエデ属の植物で、日本だけに自生します。メグスリノキの木の皮や葉を煎じて目を洗うと近視、老眼、結膜炎、かすみ目などの病気に効能があることから、その名前がつけられました。江戸時代にはメグスリノキのエキスを固めて絹の袋に詰め、ハマグリの貝殻に入れたものが売られていました。日本では1970年代になってから本格的にメグスリノキエキスの研究が始まりました。
メグスリノキにはロドデンドリンという成分が含まれて、加水分解によりロドデンドロールに変化します。この成分はタンニンの一種です。タンニンには、抗菌作用や収れん作用があり、ものもらい、はやり目、花粉症によるアレルギー性結膜炎を緩和・改善します。肝臓の機能を高め、B型肝炎や黄疸症状が改善されるなどの研究報告もあります。葉にはトリぺノイドのβアミリン、フラボノールのクエルセチン、配糖体のクエルチトリンなどが含まれ、動脈硬化、糖尿病などに効能があります。
メグスリノキエキスは、メグスリノキの枝や葉を刻んで乾燥させたものを煎じたものです。これで洗眼すると目の病気の改善に効能があるといわれています。木の皮、枝、葉を煎じて飲むと肝機能が高まり、体内の有毒物質を排出する効果が期待できます。メグスリノキ茶は木の皮や枝を乾燥させて刻んだもので、くせのない飲み心地です。健康茶として販売されており、ティーバッグタイプもあるので手軽に利用できます。