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【諸説ある、生理痛の原因】
生理痛には個人差があります。また治療法についても症状が肉体的痛みから気持ちの憂鬱といったものまでさまざまあるため、個人の状態に合わせて見極める必要がありま。生理痛の原因は特定できなくても、生理痛が激しい人に共通していることは「ストレス過多」な生活をしていることと、冷えていることです。そして最近多いのが子宮内膜症や子宮筋腫といった病気との関連です。生活に支障があるほど痛みが強い場合は医師に相談すべきです。
生理痛がない女性や生理痛が軽くなった女性はたくさんいる
生理痛はあっても仕方がないものと思っている女性や、生理痛に関して諦めている女性は少なくありません。でも本当に生理痛はあるのが当たり前で、避けられないものなのでしょうか? 生理痛がまったくない、月経中は多少調子が悪くなるけれど訴えるほどではない、という女性もたくさんいます。生理痛が重い女性は、生理痛が軽い女性とどこが違うのかを知り、またそもそも生理のメカニズムを理解し、スムーズに生理が行われるように少し工夫してみることによって、生理痛が改善に向かうかもしれません。実際、いろいろな方法で生理痛が軽くなったという女性もたくさんいるのです。毎月1回の生理は女性であれば誰でも避けることができないものです。それを憂鬱なものとして痛みと伴に過ごすことを受け入れるというのは、毎月1回必ず憂鬱で過ごすと決めつけるようなものです。少しでも生理痛が軽減するように、いろいろな方法を試したり生活習慣を見直したりしてみましょう。
生理のメカニズムを知ることが第一歩
生理は月の満ち欠けと同じように、約4週間(28日)のサイクルがあります。4週間を1サイクルとし、生理が始まってから約2週間後に排卵が起こります。生理がはじまってから排卵が起こるまでの2週間を卵胞期といい、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量が高くなる期間を迎えます。排卵日がエストロゲン分泌量のピークです。そして排卵を境に、次の2週間を迎えます。これが黄体期といわれ、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が増える時期になります。そして黄体ホルモンが減少するころに次の月経が始まるのです。この2つの女性ホルモンの分泌リズムによって月経サイクルがつくられています。
プロゲステロンは本当におブスホルモン?
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンがあり、エストロゲンは女性らしさを育み女性をキレイにする大切なホルモンで、プロゲステロンは生理前や生理中の不快感を誘発する嫌なホルモンという印象を持つ女性が多く、プロゲステロンは「おブスホルモン」といわれるほどです。確かに、エストロゲンは女性らしい丸みを帯びた体を作ることや、肌の潤いやキメを整えること、髪の毛をツヤツヤにすることなど、女性をきれいにしてくれる嬉しいホルモンです。一方プロゲステロンはどうでしょうか。プロゲステロンの働きは「維持する」ことにあります。例えば体の中に水分を維持する働きを持つのがプロゲステロンです。これによって私たちの体はむくみやすくなります。生理前や生理の前半に体がむくみやすい、体重が増加しやすい、便秘になりやすいのはプロゲステロンと密接に関係していることもわかっています。また妊娠に備え乳腺を発達させたり、基礎体温を上げたりします。しかしこれは私たちを「おブス」にするためにしているわけではありません。妊娠が成立した場合、受精卵を子宮内に安全に留めておくためにプロゲステロンは働いてくれているのです。つまりプロゲステロンは妊娠成立には絶対に欠かせないホルモンで、妊娠を望む人にとってはハッピーホルモンの1つと言い換えられます。実際、赤ちゃんをなかなか授かれない人の中にはこのエストロゲン値が低い女性も多いのです。
生理痛はプロゲステロン値の低下とも関係?
排卵が起こると、子宮は赤ちゃんのために「子宮内膜」という赤ちゃんを育てるベッドを作ります。卵子はそのベッドの上で精子の到着を待つことになります。しかし、卵子は1~2日ほどしか生きられないため、その間に精子が来なかったら死んでしまいます。こうして妊娠が成立しなかった場合には、卵子は子宮内膜と一緒に体の外に排出されます。この排出が「生理」であり、この際に感じる下腹部の痛みや不快感、あるいは頭痛などを伴う不調が「生理痛」です。生理痛の原因にはさまざまな要因が絡みあっていて、一つの原因を特定することはできませんが、エストロゲンとプロゲステロンのアンバランスによって起こるという考えがあります。エストロゲンの分泌量に対しプロゲステロンの分泌量が少ないこと、あるいは過剰に分泌されることが生理痛の原因になるという説です。
・ 生理痛の原因はプロスタグランジン?
生理中は不要になった子宮内膜を排出させるために子宮は収縮し、はがれ落ちた子宮内膜を血液とともに「経血」として体の外に押し出す働きをしますが、この時に分泌されるのが「プロスタグランジン」というホルモンで、別名「子宮収縮ホルモン」といわれます。しかしこのホルモンの分泌が過剰になると、子宮の収縮も過剰になって、まるで小さな陣痛に似た下腹部や腰の痛みの原因になることがわかっています。月経中の腰痛や頭痛、だるさもこのプロスタグランジンの過剰分泌との関係が指摘されています。プロスタグランジンが過剰分泌される原因の一つに体の冷えがあります。体、特に子宮が冷えているとそもそも血行が悪いため子宮の収縮がスムーズに行われません。それを助けるために、プロスタグランジンが過剰分泌されると考えられるのです。
・ 生理痛は産後に軽くなるってホント?
年齢を重ねる、つまり生理の回数を重ねるごとに、生理痛が軽くなるという話しもありますし、特に産後は生理が軽くなるという話しがあるようです。しかしこれらに医学的な根拠はありません。若い女性や出産経験のない女性は、子宮の出口がせまく未発達なために、経血がスムーズに外に流れにくいことから痛みを感じやすいというイメージから、このような説がよく知られているに過ぎません。
・ 生理痛とストレス、その他病気との関係
ストレスも体を冷やす要因の一つになります.立ちっぱなし、すわりっぱなしというのも血流を妨げ体を冷やします。このような状況にある女性も生理痛が強くなりがちです。
また、別の病気が原因で生理痛が激しくなることがあります。例えば「子宮内膜症」と「子宮筋腫」は生理痛を重くする代表的的な病気です。この2つの病気は、自分ではわからないうちに発症・進行してしまい、生理のときに痛む以外はあまり自覚症状がないため、病気の発見が遅れがちです。あまりにも生理痛がひどくなってきたという場合は、躊躇わずに医師に相談してください。
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