慢性疲労症候群と慢性疲労の違いについて解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

気になる病気や症状がある場合は調べてみましょう。

【慢性疲労症候群と慢性疲労の違い】

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疲れが溜まって取れない、という感覚は誰でも感じたことがあるはずです。しかしそれも長く続き、日常生活に支障が出るようになると「起き上がれない」ほどになることもあるのです。このような状態になった場合、辛いのはその原因が突き止められないことです。まさか「疲労」が原因だとは思わず、長期間苦しむことが多いのです。ここでは最近話題の「慢性疲労症候群」についてご紹介します。


慢性疲労症候群とは?

慢性疲労症候群とは、重度の疲労感が6ヶ月以上続く状態のことを言います。買い物などの日常のちょっとした行動でぐったりとしてしまうものから、重度になると起き上がることも困難で、寝返りさえ打つことができない状態になることもあり、日常生活に支障をきたしてしまいます。以前から社会的問題となっている「不登校」や「引きこもり状態」も、この慢性疲労症候群が原因ではないかとの指摘もあります。

慢性疲労症候群と慢性疲労は違うの?

慢性疲労症候群と「慢性疲労」はよく混同されがちですが、この二つは全く別の状態です。 「慢性疲労」とは、例えば残業が続いて最近疲れている、育児と家事に追われて毎日ヘトヘト、というように体に疲労が蓄積された状態です。慢性疲労のほとんどは睡眠をしっかりとって休息すれば回復します。 しかし慢性疲労症候群は疲れるようなことをしていなくても疲労感を過剰に感じてしまう身体疾患です。そのため体を休めるだけでは回復せず、適切な治療が必要になります。 慢性的な疲労感は多くの人が感じた経験があるもので、そのほとんどは慢性疲労症候群ではなく、単なる慢性疲労です。慢性疲労症候群は、重い疲労感が半年以上も続き、血液検査を含む全身の検査をいくら行っても異常が見つからないとき、つまりほかに考えられる疾病が発見されないときに疑われます。 慢性疲労症候群は1980年代にアメリカで病名が付けられ、日本で診断基準ができたのは1988年と比較的最近です。その後、診断基準に基づく症例が報告され、患者数は年々増え続けています。

慢性疲労症候群の原因は?

多くの研究が行われていますが、慢性疲労症候群は未だにはっきりとした原因は解明されていません。風邪のような症状から始まるケースもあるため一部ではウイルスとの関連が疑われていましたが、現在では「ストレスの影響」が多くの研究から示唆されています。 ストレスを長く感じてしまうと、次第に体内の様々なホルモンのバランスが崩れます。また、自律神経を乱し心身の緊張が長く続く状態になるため、体の疲れや不調が回復しにくくなります。さらに神経系の働きに異常が生じると、免疫の働きにも悪影響が生じます。慢性疲労症候群は自律神経、ホルモン、免疫系の3つのバランスがストレスの影響で乱れ、脳の細胞が何らかの変調をきたして、異常な慢性的な疲れを感じ発生すると考えられているのです。 ストレスは仕事や人間関係がもたらす精神的なものだけでなく、暑さや寒さなどで感じる身体的なストレスや、引越しや進学、結婚などによる環境の変化によるストレスなど、様々なものがあります。そのため自分でも気づかないうちに、ストレスを受け続けていることがあるのです。

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