ターンオーバーを正常にさせる方法について解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

ターンオーバーとは肌の生まれ変わりのことです。正常であれば通常28〜30日でターンオーバーが起こっているため、１か月後には肌が生まれ変わり綺麗になるはずです。しかしなかなかトラブルが改善しないのはまさにターンオーバーが乱れているから。早くても遅くても問題が起こるのです。

ターンオーバーがきちんとしたリズムで行われていれば、素肌は常に28〜30日で生まれ変わり美しい状態を維持することができるはずです。ターンオーバーが「早くなる場合」と「遅くなる場合」があり、どちらもよくありませんが、それぞれどのように対策すればいいのか確認しておきましょう。

ターンオーバーが早い場合

敏感肌や乾燥肌、そしてニキビや赤みなど肌トラブルが長く続きなかなか治らない人はターンオーバーが早い可能性があることを疑いましょう。肌トラブルが起こると1日も早く治したい気持ちが前に出て、過剰なケアをしがちですが、トラブルな度で肌の細胞が十分成長していないのに肌のバリア機能を担うことになった細胞は当然傷つきやすくトラブルを起こしやすい細胞です。肌の基底層と呼ばれる部分で新しく生まれた細胞は28日〜30日という約１ヶ月の時間をかけて徐々にNMF（）やセラミドと呼ばれる肌の保湿成分を作り出して表面に移動していきます。肌表面の角質に到達する頃には角化と呼ばれ古い角質になった状態で肌を守り、やがて役目を終えると自然に剥がれ落ちるのです。しかしターンオーバーのスピードが早いと、古い角質にまでならない状態、つまり赤ちゃん細胞のような状態で表面に上がってしまうので、非常に傷つきやすく、保湿や保護機能が十分に働かず、またトラブルを繰り返す、という原因になるのです。ちなみに重度のアトピー性皮膚炎などになっている時は、このターンオーバーのサイクルが３〜４日とも言われ、非常に未熟な細胞が肌の最前線で皮膚を守らなければならず、結局は外的刺激に耐えられず、またトラブルを起こし早く生まれ変わろうと悪循環を繰り返しています。洗顔のしすぎ、ピーリングタイプのパックをしすぎ、トラブルが起こった時に過度なケアをする、そして睡眠不足やストレスが加わりターンオーバーは早くなってしまいます。

ターンオーバーが遅い場合

ターンオーバーが遅い状態とはターンオーバーそのものが遅いのではなく、表面に押し上げられた古い角質細胞がなかなか剥がれ落ちずに留まってしまった状態を指します。肌表面に古い角質が長くとどまっていると、潤いなどの役割も当然果たせなくなりますし、バリア機能としても不十分になります。見た目にはくすみや乾燥として現れ、感触としてはごわつきやざらつきとして現れます。本来、古い角質は洗顔程度で自然に剥がれ落ちますが、過度なメイクをしていたり、そのメイクが落としきれていなかったりするとターンオーバーは遅くなりますし、年齢とともにターンオーバーは遅くなるものなのです。

年齢肌の方は定期的にピーリングやパックをして肌の古い角質が剥がれる手伝いをしてがるのは悪いことではありませんし、十分な保湿をすることも肌が剥がれ落ちる環境を整えるのに役立ちます。

両方が同時に起こっていることも多い！

ターンオーバーの乱れとして「早い」タイプと「遅い」タイプについてご紹介ましたが、実は両方同時に起こっているケースがほとんどです。部分的に「早い」「遅い」の違いが出ていることもあれば、「早く」生まれ変わった細胞が未熟なままずっと留まって炎症を起こしていることもあります。

ターンオーバーを整えるには洗顔と睡眠を見直すべし

「早い」「遅い」「同時」のいずれの場合も、まず対策としてしていただきたいことが洗顔の見直しです。リキッドタイプなど肌に負担のかからないクレンジング剤でこすらず丁寧にメイクオフした後（女性の場合）、よく泡立てて洗顔料で肌を直接触らず、泡のクッションでなでるように汚れを落とし、その際古い角質が優しく剥がれているイメージを持って気持ち良く洗顔しましょう。水分をタオルで拭き取る時も抑えるだけ。そして水分と角質が剥がれ無防備になった素肌にできるだけすぐ化粧水とクリームなどで十分な保湿を行います。今は洗顔じに潤いを洗い流さず、潤いを与えるタイプのものもあります。洗顔時に肌が少しでも突っ張る感じがある人は、洗いすぎですから、少しの投資をする覚悟で、洗顔料選びに時間をかけてみてはいかがでしょうか。