EDに良いとされる栄養素やサプリメントはあるの？について解説します。病気の原因や症状、対策方法まで、健康づくりに役立つさまざまな情報など。

EDを治したいと思うのならサプリメントでなんとかしようと思わずに医師に相談しましょう。何科に行けばいいのかわからなければ泌尿器科で信頼できそうな病院を探します。EDにならないようにサプリメントを取る、また医師から治療薬の他に摂取すべき栄養素をすすめられる、といった場合には、アルギニン、亜鉛、セレンなどが有益成分となります。また治療薬には即効性が期待できますが、サプリメントに即効性はありません。最低でも1ヶ月は継続しましょう。

恒久的な治療を行ったり、EDにならないための予防に効果的とされる栄養素として知られているものに

1、アルギニン
2、亜鉛
3、セレン
などがあります。

普段の食事から摂るのはもちろん、より効果を期待する場合はこれらの成分を含んだサプリメントを利用してみるのもよいかもしれません。

アルギニンとEDの関係

アルギニンはアミノ酸の一種で、成長ホルモンの分泌を促進し、筋肉組織を強くしたり、免疫力を高める効果があります。アルギニンは体内で合成できますが、生成能力が十分でなく、不足分を摂取する必要があるため、準必須アミノ酸ともよばれます。アルギニンが不足すると、成長を阻害されるだけでなく、動脈硬化などの生活習慣病の危険性が高まります。
近年の研究によると、アルギニンは、血液中のNO（一酸化窒素）の量を増やす効果があるといわれています。アルギニンは血液中のNOを増加させることで血管を拡張させ、動脈硬化の改善を促します。これはバイアグラなどのED治療薬のメカニズムと同じなため、アルギニンを取ることにより、ED治療薬と同じような効果が期待できるのです。
さらに、アルギニンには男性ホルモンを増加させる効果もあるとされ、ED治療や精力向上に役立つ成分とされているのです。
ちなみにアルギニンは鶏肉、牛乳、えび、大豆、ごま、玄米、チョコレート、ナッツなどに多く含まれています。アルギニンといえば「EDに良い成分」というイメージがある人もいるかもしれませんが、それだけではありません。美肌、むくみ、育毛（美髪）と、女性にとっても必要な成分です。アルギニンが豊富に含まれる「大豆類」「肉類」「魚介類」をしっかりバランス良く摂取することが家族の健康に役立ちます。

亜鉛とEDの関係

亜鉛とは、人間が活動するために必要な代謝の過程で働く酵素の構成成分として必要不可欠なミネラルです。亜鉛は微量ミネラルの中では最も欠乏しやすい栄養素です。特に成長期にあり必要量の多い子どもや、偏った食事をしているダイエット中の人、高齢者などで食事の摂取不足がある人に不足しがちです。
成人男性の場合、一日の推定必要量は8mg、上限は30mgだそうですが、体内の亜鉛が不足すると、糖尿病、免疫不全、味覚障害、毛髪異常、皮膚病、高血圧、動脈硬化などのリスクが高まるといわれています。また、亜鉛は人間の体内でも前立腺に多く含有されていて、生殖機能に大きな影響があるといわれています。ある研究によると、亜鉛不足は前立腺炎、精子量の減少、精液の減少、勃起不全、勃起時の硬度不足などを引き起こす恐れがあると報告されています。
亜鉛を多く含む食品には牡蠣やアーモンドがありますが、抹茶や煎茶にも多く含まれています。亜鉛もEDの対処のために摂取しようとせず、健康維持のために食品からできるだけ摂ろうと意識するようにしましょう。亜鉛はビタミンCとともにコラーゲンを合成したり、体内で糖代謝にも関与します。妊婦さんや授乳中の女性も多く摂るように心がけたい栄養素の一つです。

セレンとEDの関係

セレンは人間にとって必要不可欠な五大栄養素・ミネラルのひとつです。体内のサビつきの原因となる「活性酸素」から体を守り、体の内側から若々しさを保ちます。セレンには、更年期障害の改善、神経機能の向上、内臓疾患の回復、循環器系疾患の予防、デトックス（解毒作用）などの有効性があるといわれています。
また、精子細胞はセレンの含有量が多く、男性では摂取したセレンの25～40％が生殖器に集中しています。このことからセレン不足は精子の数に影響が出るという研究結果も報告されています。 セレンは魚介類や穀物など様々な食材から摂取できるため、不足する心配はほとんどありません。セレンはビタミンEと一緒に摂ることで、さらに効果が高まります。
また最近は赤ワインやブドウ、アーモンドの皮などに含まれるレスベラトロールにも動脈硬化を抑制する働きがあることが知られEDへの効果も研究されはじめています。
食生活を見直すことや定期的な運動をすることは、全身の血行を促進させ生活習慣病を予防するだけでなく、精神的なストレスにも強くなっていきます。EDの予防だけでなく全身の健康維持のためにもバランスの良い食事と定期的な運動を継続させるべきです。