続ける事に意味があるヨーグルト。
冬でも美味しく食べる方法がある
美容や健康に良い食品の一つとして人気の高い「ヨーグルト」。身体に良くて美味しいのが人気の理由です。でもヨーグルトを「冷やして食べるデザート」と考えている人が多いようです。冬場は冷え予防の観点からも冷たい食べ物は避けたいもの。冬はヨーグルトを食べない、食べたいけど食べられない、そんな人が多いようです。ここではそのお悩みを解決するために、冬場でも美味しくいただけるヨーグルトの食べ方を提案します。
ヨーグルトの栄養素をチェックしておこう
ヘルシーなイメージのヨーグルト。製品にもよりますが、100gあたりの栄養素は概ね以下の通りです。
■エネルギー:62kcal
■たんぱく質:3.6g
■脂質 :3.0g
■炭水化物 :4.9g
■カルシウム:120㎎
■亜鉛 :0.4g
■ビタミンB2:0.14㎎
ヨーグルトには日本人に不足しがちなカルシウムが含まれていることや、味覚や細胞の新陳代謝に役立つ亜鉛、脂質のエネルギー代謝に欠かせないビタミンB2などの栄養素も含まれていて、栄養構成の面からも優れた食品といえるでしょう。特に女性は妊娠・出産・授乳によってホルモンバランスが大きく変化し、それゆえ男性に比べてカルシウムを失う機会も多いため、カルシウムの補給源という観点からもヨーグルトはオススメできるのです。
何より嬉しいのは腸内環境を整える働きのある乳酸菌が含まれていること。最近は乳酸菌の種類が増えていて、乳酸菌の種類によって得られる効果が違うこともわかっています。そのため、自分にあった乳酸菌を選ぶのもヨーグルト習慣を続ける上でのポイントとなります。
温めても効果あり!冬にオススメのホットヨーグルト
とはいえ寒い季節に冷たいヨーグルトを食べるのはつらいものがあります。そこでオススメなのが「ホットヨーグルト」です。少し前にホットヨーグルトは健康に良いと話題になりましたが、管理栄養士の立場からもオススメできます。ホットヨーグルトは耐熱容器にヨーグルトを入れ、電子レンジで20秒ほど加熱するというのを数回繰り返して人肌程度に温めるだけ。温めることで胃腸を冷やすことなくいただけます。
胃腸が冷えてしまうとお腹がゆるくなるだけでなく、身体の冷えにもつながります。身体が冷えやすいという方はホットヨーグルトを試してみてください。ちなみに加熱することで乳酸菌の効果が薄れるのでは?という疑問が生じると思いますが、最新の研究では整腸効果については変化がないことがわかりはじめています。むしろ乳酸菌の死骸を「バイオジェニックス」といい、優れた健康効果を発揮すると考えられるようになっているのです。
いつもの食事にヨーグルトをプラス!!
ホットヨーグルトにオススメのトッピングはフルーツ。ヨーグルトにほとんど含まれないビタミンCや食物繊維を補えるからです。でもヨーグルトは必ずしも単体で食べなければいけないというものではありません。ソースやクリームとしても使用できます。
●アレンジ1:サラダのソースとして利用
かぼちゃやさつまいも、じゃが芋を使ったサラダはマヨネーズと合わせてサラダにすることが多くありますが、マヨネーズの半量をヨーグルトに置き換えると、ヘルシーに仕上がることはもちろん、少し酸味が加わってさっぱりとした味わいになります。ヨーグルトで和えたサラダはサンドイッチの具にしたり、クラッカーに乗せたりするのもオススメです。
●アレンジ2:ダイエット中のクリーム代わりに
スコーンやパンケーキには濃厚なクリームを合わせる方も多いと思いますが、ダイエット中はこのクリームをなんとかしたいですよね。その場合は水切りヨーグルト(ヨーグルトをコーヒーフィルターに乗せたりキッチンペーパーに包んだりして一晩ほど放置したもの)で代用すると、クリームの代わりになります。水気が抜けて硬くなったヨーグルトクリームにはちみつや刻んだ果物を混ぜると手作りのヘルシークリームになります。
●アレンジ3:卵焼きやパンケーキがプロの仕上がりに
卵焼きやパンケーキを作るときに大匙1~2ほどのヨーグルトを加えると、ふんわり、しっとりとした仕上がりになります。
管理栄養士・フードコーディネーター・薬膳インストラクター。ダイエット専門のサロンでの食事指導を経験後、料理人として3年間飲食店の厨房に立つ。現在は料理と器の相性を大切にし、美味しく、健康的な料理の開発や執筆に携わる。プロフィールを詳しく見る
乳酸菌を摂るときに大切なことは「継続する」ということ。だからこそ冬場のアレンジも頭に入れておいてくださいね。毎日の食事でヨーグルトを習慣にすることで上手に栄養補給をし、体のメンテナンスに役立てましょう!