ピクニックには欠かせない
見た目可愛い簡単「ヘルシー弁当」の作り方
待ちに待った春到来で、外でごはんを食べるのが心地よいこの季節。お弁当を持ってお出かけする機会も多いのではないでしょうか?いつものお弁当も公園のベンチで食べるだけでも気持ちが良いもの。でもお弁当で難しいのは「中身のバランス」と「見た目」、そして「衛生面」です。
お弁当箱の蓋を開けた瞬間、思わずテンションの上がる見た目のバランスと栄養のバランス、そして気温が高くなり、湿度も上昇するこの時期は食中毒にも注意が必要です。今回はお弁当を美味しくいただくために「これだけは押さえれば大丈夫!」というお弁当作りのコツを伝授します。
これさえ知っていればOK!
お弁当をバランスよく仕上げる3つのコツ
お弁当を作る際のコツは3つあります。
1.満足感=適度なエネルギー量=お弁当箱のサイズ
お弁当を食べてもなんだか物足りないと感じてしまってはお弁当の喜びが半減してしまいます。でも、お弁当箱の大きさもどれが正しいかわからないですよね。まずはお弁当箱の容量をチェックしてみましょう。これはポイントになりますが「容量はおよそカロリー」と覚えておいてください。
つまり、550mlのお弁当箱にバランスよく食材を詰めた場合、カロリーはおよそ550kcalとなるのです。
OLさんのランチだと500~600mlのもの(2段の場合は250~300ml×2段)成長期の部活を頑張る高校生や大学生、力仕事の方はもう少し大きいサイズを選んだ方が良いですね。この春からお弁当生活を始める、というあなたは新しいランチボックスを探しに行ってみましょう。
2.栄養バランス=中身を3つに仕切ればとりあえずOK!
続いて栄養バランスについて。幕内弁当のようにおかずが豊富で色とりどりにしたい気持ちはわかりますが、基本は3パーツに分けることです。まずお弁当箱を大きく1/2に分け、片方の1/2はさらに1/2〜1/3に分け、大きい方をご飯、残りは2種類のおかず、と考えます。基本の比率は「ごはん:野菜のおかず:メインのおかず=3:2:1」です。
お弁当箱の半分がごはんで、残りのスペースをおかず、おかずのうち多い方は野菜、と覚えればバランス良く見た目もカラフルなお弁当が初心者でも用意できます。初心者はご飯にふりかけ、海苔、といったトッピングからスタートし、慣れてきたら雑穀米や炊き込み御飯などにも挑戦すると、見た目に変化があり、栄養価もアップします。
3.テンションの上がるお弁当は「彩り」がコツ
お弁当は、蓋を開けたときの「わぁ♪」という見た目の美しさも大切。彩りのポイントはいくつかありますが、まずはごはんに注目することです。白米だと少し寂しいので、雑穀を入れて炊いたものを入れるのが一番手軽でヘルシーです。春ならグリーンピースご飯、キッズに大人気のコーンご飯、旦那さんや中高生の息子さんには炊き込み御飯が大人気で彩りも鮮やかになります。
「そんなの難しい!」と思う初心者さんなら、梅干しやたくあん、昆布や青菜などのお漬物を添えるだけでもグレードアップ!是非トライしてみてください。彩りをアップさせるポイントは「常備菜」にあります。いちからおかずを作らなくても、漬物などはストックしておいたものを詰めるだけに、また野菜もミニトマトや冷凍枝豆、冷凍ミックスベジタブルなどをフル活用すれば良いのです。
衛生面で気をつけたいポイントは2つ
美味しくても食べた後におなかが痛くなるようでは台無し。お弁当は持ち運びの時間を考えて衛生面にも気を遣う、というのが最大のポイントです。菌が繁殖しやすい条件は2つあり「温度」「水分」が多いこと。調理をする際に手や調理器具を綺麗に洗った状態で始めることはもちろんですが、100%菌を抑えることは不可能ともいえますので、できるだけ「増やさない」工夫が必要です。
1.温度管理は「冷ます」「冷やす」が基本
温度については調理中と調理後の2点気をつける必要があります。まず、調理法ですがお弁当に詰める際に「生」の状態では菌が繁殖しやすいのでしっかりと加熱調理をしましょう。煮物や炒め物、揚げ物がオススメです。そして詰めるときもきちんと冷めてから詰める、もしくは詰めた状態でもしっかり冷めてから蓋をすることを心掛けます。中途半端にぬるい状態では残った菌が繁殖しやすい環境となります。さらに、持ち運びの際は保冷剤を活用し、温度が上がりにくいよう工夫をしましょう。
2.水分をできるだけ避ける
菌は湿ったところで繁殖します。そのためお弁当を詰める際には炒め物であればしっかり水分を飛ばして炒める、煮物であれば汁気を切ってからお弁当箱に詰めましょう。どうしても煮汁を入れたいという場合は、片栗粉で固めにとろみ付けをすることをオススメします。
サンドイッチパーティーも
楽しくて衛生的で喜ばれる!
サンドイッチを持っていきたいけれど、家から作ると食べる頃には水分が出ている、という経験はありませんか? 中身の具材にもよりますが、パンと中身を別にして持ち運ぶことをオススメします。ピクニックのシーンでは、バターロールやフランスパンをカットして持参。サンドする具材は4〜5種類用意しましょう。
こうすることで好きな具材を好きなだけ選んで挟むことができ、サンドイッチパーティーになる、という楽しみ方があります。また、食パンやロールパン以外にもバゲットやベーグルなどは生地がしっかりしていて持ち運びには便利なパンですし、水分も少なめで衛生面のリスクも少なくて済みます。
管理栄養士・フードコーディネーター・薬膳インストラクター。ダイエット専門のサロンでの食事指導を経験後、料理人として3年間飲食店の厨房に立つ。現在は料理と器の相性を大切にし、美味しく、健康的な料理の開発や執筆に携わる。プロフィールを詳しく見る
暑くなればお弁当の機会は減ってしまいます。この季節ならではの「見て美味しい、食べて美味しい」お弁当を作り、美味しい空気と一緒に食べることを楽しんでくださいね!