オリーブオイルを上手に
使って美容と健康に役立てよう!
スーパーに行くと何種類ものオリーブ油が揃っていて、値段もさまざまです。
昨年は亜麻仁油やココナッツオイルなど機能性オイルが大人気となりましたが、ここで元祖機能性オイルともいえるオリーブオイルの健康効果についても見直しておきましょう!
他の機能性オイルより種類も豊富で、スーパーなどで手軽に手に入れることができます。
実は3月15日はオリーブの日。オリーブオイルの魅力について改めてご紹介します。
オリーブオイルってどんなオイルか復習!
菜種油やごま油などは種子から抽出されるオイルですが、オリーブオイルはオリーブというモクセイ科の常緑高木の生の果肉から絞った果汁に含まれる油分から採られるものです。
オリーブオイルの発祥はスペインやイタリア、ギリシャなどの地中海沿岸。
同じ地中海沿岸でも土の成分や気候など環境の変化によって味や香りが変わってくるというのもオリーブオイルの特徴であり楽しみ方の一つでもあります。
2種類のオリーブオイルとそれぞれの違い
ひとくちにオリーブオイルといっても種類はさまざまです。日本で取り扱いが多いのは「バージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」の2種類。
バージンオリーブオイルはオリーブの果肉を絞り、濾過をしたもので、その間に化学的な処理などを一切行っていないものです。
そのため、風味を活かして加熱せずにサラダやカルパッチョなど生食としていただくのに向いています。
バージンオリーブオイルの中でも油の酸化度合を表す酸度が0.8%以下と非常に低いものを「エキストラバージンオリーブオイル」と呼びます。
色味も濃く、香りも芳醇であることから、「オリーブのジュース」と表現されることもあります。
ピュアオリーブオイルはバージンオリーブオイルに精製したオリーブオイルを混ぜ合わせたもので、香りもそれほどないのが特徴です。
そのため素材の味を邪魔せず頂くことができ、炒め物や揚げ物など普段の加熱調理の際にサラダ油のような感覚で使うことができます。
つまり料理や用途によってこの2種類のオリーブオイルを使い分けるのが上級者テクニックなのです。
オリーブオイルで健康になれる秘密!
オリーブオイルを摂ると健康になるというイメージが強いかと思いますが、それはオリーブオイルの成分に秘密があるのです。
オリーブオイルの主成分である「オレイン酸」は酸化されにくいという特徴があります。
油が私たちの体に悪影響をもたらす大きな理由の一つが「酸化」です。
脂肪酸が活性酸素と結びつくと過酸化脂質となり、血液の質が悪くなったり、詰まらせる原因となり、病気を引き起こす可能性があります。
しかし、オレイン酸は酸化されにくいという特徴がありますので、血液や血管の病気の原因となりにくいのです。
またオレイン酸の健康効果として、体内の悪玉コレステロールを減らすのに役立ったり、胃の中での滞在時間が動物性の油に含まれる飽和脂肪酸に比べると短いことから胃への負担が少なかったりということが報告されています。
質の良い油を適量摂ることは、ホルモンの材料となるだけでなく、スムーズな便通を促すことにも役立ち、健康な体を保つためには欠かせません。
このようなことから、オリーブオイルは体に良い、といわれるようになりました。
100歳を過ぎても現役医師として大活躍されている聖路加国際病院 名誉院長の日野原重明先生も大さじ1杯のオリーブオイルをオレンジジュースに入れて毎朝飲んでいることで知られています。
油と上手に付き合えば、内側からキレイになれる
「油」と聞くと、なんとなく「太りそう」「肌荒れしそう」といった マイナスのイメージが多く挙げられます。
しかし、新鮮で質の良い油はお肌の潤いを保ったり、毎日の便通をスムーズにしたりすることでデトックス効果も高いのです。
ダイエット中だから、太りたくないから、という理由で油分を極端に避けていると乾燥肌や便秘の原因にもなります。
ですから油とは上手に付き合う必要があるのです。
一番大切にしてほしいことは、油を選ぶときには「鮮度の良いもの」を選ぶこと。安いからといって大きいサイズの油を買うのではなく、少し高くても1ヶ月くらいで使い切れるサイズの良質な油を選ぶことからはじめてみてください。
ついついお徳用の大きなボトルを買って1年以上放置している……、という人も少なくないようですが、このような油は酸化がどんどの進み、油による健康効果は期待できません。
また、揚げ物に使った油も加熱を繰り返したり、長時間空気に触れていたりすると、当然酸化が進みます。油は必要な量を少しずつ、また、その都度新しいものを使うことが綺麗への第一歩なのです。
揚げ物も恐れずに揚げたてを美味しくいただきましょう!
管理栄養士・フードコーディネーター・薬膳インストラクター。ダイエット専門のサロンでの食事指導を経験後、料理人として3年間飲食店の厨房に立つ。現在は料理と器の相性を大切にし、美味しく、健康的な料理の開発や執筆に携わる。プロフィールを詳しく見る
私たちの体は食べたものからできています。
綺麗な油を摂り入れることで綺麗なカラダづくりへとつなげてくださいね。