味噌玉を作って、
味噌汁生活をはじめよう
寒くなってくると恋しくなるのが「温かいスープ」。
特に「味噌汁」は「MISO SOUP」として海外でも注目されています。
美味しく健康にも良いから毎日飲みたいのに、作るのがちょっと面倒という人も多いですよね。
今回はそんなお悩みを解決する便利アイテム「味噌玉」をご紹介します。
味噌玉とは?
「味噌玉」とは「みそまる」「味噌ボール」「味噌トリュフ」などいろいろな名前で呼ばれていますが、その名の通り、味噌をボール状に丸めたもので、中にはだしと好みの具材が入っていて、お湯をかけるだけで簡単に味噌汁ができちゃう手作りインスタント食品です。
アウトドアを楽しんでいる人たちや忙しいママ達の間でちょっとしたブームになっている味噌玉ですが、実は戦国武将たちも携帯していたという説もあります。
味噌の栄養を復習!
味噌は米や麦、大豆などの発酵食品として古くから日本人に親しまれています。
最近では味噌の健康効果に注目が集まっていて、日本を代表する「スーパーフード」とも称されます。
そんな味噌には大豆に含まれるたんぱく質や脂質、炭水化物はもちろんですが、ここに「発酵」という工程が加わることでたんぱく質はアミノ酸に、炭水化物はブドウ糖に分解され、より消化吸収されやすい形へと変化しているのです。他にも代謝に関わるビタミンB群、若返りのビタミンともいわれるビタミンE、丈夫な骨づくりに役立つカルシウムやビタミンK、など多くのビタミン・ミネラル、食物繊維などを含みます。
赤みそと白みその違いは?
ひと口に「みそ」といっても、赤みそや白みそ、米みそ、麦みそ、豆みそなど種類が豊富ですが、どのように違うのでしょう。使用する米麹の割合や熟成期間にも違いがありますが、赤みそと白みその工程の違いを簡単に説明すると、赤みそは大豆を高温で長時間蒸して使用するのに対して、白みそは大豆を茹でてゆで汁を捨てるというところに違いがあります。
赤みそは塩分が12%前後でしっかりとしたうまみと塩気を感じられるのが特徴です。
白みそは塩分濃度が5%前後と赤みそに比べると控えめですが、色味も白く甘味があり、口当たりがまろやかという特徴があります。
基本的な味噌玉の作り方
味噌玉の作り方のポイントは3つあります。
その1:好みの味噌を選ぶ
赤みそでも白みそでもOKですが、自分の好きな味噌を使った方が楽しめます。
特に好みがなければ、夏の暑い日にはシャキッと赤みそ、冬の寒い日にはホッとできる甘さのある白みそ、と使い分けても良いでしょう。
その2:だしとなる食材を選ぶ
味噌汁はうまみのベースとなるだしが重要な役割を担います。
だしパックの中身を使っても良いですし、昆布、いりこ、干ししいたけ、かつお節などお好みのだしとなる食材を選び味噌玉の具として入れてもOKです。
味噌玉を作ったけれど味がイマイチだった、という人のほとんどがこの「だし」を疎かにしています。美味しく仕上がるように、だしとなる具材はできるだけ細かくするか、パウダーに近いものを選ぶようにしましょう。
その3:具材を選ぶ
味噌汁の具材は好みですが、味噌玉の具材としては水分が少ないもの(乾物)を中心に選びましょう。
味噌自体は塩分もしっかり含まれていて保存性が高い食材ですが、ここで具材の水分が多いと菌が繁殖する原因になります。乾燥わかめや切干大根、麩、干しエビ、とろろ昆布、ゴマ、アラレなどの乾物が特にオススメです。「あおさのり」や「ゆずピール」など香りのあるものを使用すると風味が良くなり、オリジナリティが発揮できます。また、その日に使うのであれば、フレッシュな小ねぎや刻み生姜などを加えると体を温める効果のある、寒い日にオススメの味噌汁になります。
この3つの材料が準備できたらあとは、すべてをよくまぜあわせて1食分ずつラップなどで包むだけです。1食分は大さじ1程度になります。冷蔵庫でも食材によっては1週間程度保存ができますし、冷凍なら1か月程度持つといわれます。時間のある時に1週間分作りおきをして、ランチとして持っていくのも良いですし、お酒を飲んで帰ってきたときに二日酔い対策として常備しておくのもよいでしょう。
管理栄養士・フードコーディネーター・薬膳インストラクター。ダイエット専門のサロンでの食事指導を経験後、料理人として3年間飲食店の厨房に立つ。現在は料理と器の相性を大切にし、美味しく、健康的な料理の開発や執筆に携わる。プロフィールを詳しく見る
簡単にできてバリエーションもたくさんある味噌玉で、1日1杯の味噌汁生活をはじめてみませんか。続ければ体に嬉しい変化があるかもしれませんよ!