よく噛むことで得られる効果とは

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よく噛むこと
得られる効果とは

こんにちは!管理栄養士の磯村です。
暑い日が続いていますが、そうめんやざるそばなどの麺類、柔らかいパンなど…、あまり噛まなくても済むような食事になっていませんか?

私自身、数年前まで早食いの癖があり、あまり「噛む」ということを意識していませんでした。
そもそもなぜ早食いになってしまうのかというと、やはり「お仕事の関係でお昼ご飯の時間がしっかり確保できない」ということが一番の原因ではないでしょうか。

以前、血液検査などの数値がよくなかった方に食事内容を詳しく聞いてみると、次の意見が多く聞かれました。
・朝ごはんは車の中で済ませているよ。
・いつお客さん来るかわからないから5分以内で食べるようにしている。
・時間がないので、スムージーで済ませているよ。

このようにみなさん忙しくて、食事にかける時間をできるだけ短くするため、できるだけ噛まない食事を選んでいるようです。

しかし、私たちは食べ物に含まれる栄養を身体の隅々に届けるために、「咀嚼(そしゃく)」しなければいけません。このよく噛むことこそが、美や健康にとって重要なキーワードなのです。

よく噛むことで得られる7つのメリット

ダイエット
よく知られているのは、ダイエット効果ではないでしょうか?
食事をよく噛むことでその刺激が脳に伝わり、満腹中枢が刺激されます。それにより、脳はお腹がいっぱいと感じて食欲が抑えられることから、ダイエット効果が得られるというもの。ちなみに肥満の人は、柔らかいものを噛まずに食べるといわれていますので、食欲の制御をしたい方は、ぜひ意識して噛むようにしましょう。
上半身の筋力UP
口を少しオーバーに動かしてみると、口元だけでなく、頬や首、デコルテ付近まで使っているのがわかると思います。つまり、しっかり噛むことでたるみやリフトアップの効果も狙えるということ。但し、あまりオーバーに口を動かしていると、食事のマナーが悪い人に見られてしまいますので、お家の中でこっそり実践してみてください。
脳が活性化する
よく噛むことで、その刺激が脳に伝達されるため、脳が活性化するといわれています。最近ぼんやりしがちで、脳の働きを活発にしたいという方は、よく噛むことを意識してみるといいでしょう。
ご飯が美味しくなる
噛むほど唾液が分泌されますが、この唾液の中には「アミラーゼ」という炭水化物の消化に欠かせない酵素が含まれています。ご飯を食べたとき、甘く感じると思いますが、この酵素が澱粉を糖に分解するから。お米の甘味を楽しむため、意識的に噛むようにしましょう。
虫歯の予防に
唾液が分泌されるというメリットには、酵素の働きが得られるほか、口腔内を清潔に保つ働きがあります。そのため虫歯の予防にもつながります。
また噛む刺激は、歯茎のマッサージにも効果があるとされ、歯周病予防にもつながるといわれています。
アンチエイジング
唾液に含まれるパロチンは、若返りのホルモンと呼ばれています。パロチンには、皮膚の新陳代謝を活発にする効果があるとされ、注目されている成分。最近、肌が衰えてきた…と思ったら、唾液分泌を促すよう意識してよく噛むようにしてみましょう。
胃腸の筋力UP!
口腔内でしっかり消化ができていれば、胃腸への負担が少なくなります。胃腸の負担が少なくなるということは胃腸がとても働きやすい環境が整い、しっかり動くことができる状態になります。胃腸の筋力を高める唯一の方法は「食べること」なので、よく噛んで食べることで胃腸の筋力アップにつながります。

このように、しっかり噛むだけで身体にとっては嬉しいことばかり!
みなさんも今日から試してみてくださいね。

著者プロフィール

磯村 優貴恵

管理栄養士・フードコーディネーター・薬膳インストラクター。ダイエット専門のサロンでの食事指導を経験後、料理人として3年間飲食店の厨房に立つ。現在は料理と器の相性を大切にし、美味しく、健康的な料理の開発や執筆に携わる。プロフィールを詳しく見る