寒さ本番は温泉旅行へ!
その旅を極上の癒しにするポイントとは?
いよいよ冬も大詰めを迎えてくるこの時期。24節気では大寒を迎えます。この時期に日本人が恋しくなるのがやはり温泉ではないでしょうか。
広い浴槽で温かい温泉に浸かり、美味しいごはんをいただいて……。
温泉って楽しい!癒される!という人もいる一方で、逆に疲れてしまう、一泊ではゆっくりできないなんて声も聞こえてきます。
一泊の温泉旅行を極上の癒しに変えるには、実はちょっとしたポイントがあることをご存知でしょうか?
そもそも大寒とは?
太陰暦を使用していた時代はその時の季節と日付を一致させて現すために、1年を24分割してそれぞれに名前を付けて考えていました。その中の一つが「大寒」です。
大寒とは1年の中でも最も寒さが厳しい時期を現し、ここを過ぎればだんだんと春に向かって暖かくなりますよ、という意味もあります。
冬至から数えておよそ1か月後にあたり、2016年は1月20日が大寒となります。
寒さが厳しい時期だからこそ、そしてこれから季節が徐々に変わる時期だからこそ、いつも以上に体調管理をしっかりと行うことが重要になります。
温泉に出かけてリフレッシュするのも有効な体調管理方法の一つ。
ちなみに大寒以外に、立春、春分、秋分なども24節気での呼び方です。
温泉旅行で癒やされるために
重要な3つのポイント
温泉旅行に行く多くの理由が「癒されたいから」「ゆっくりしたいから」「リフレッシュしたいから」となっています。泉旅館であればお宿のサービスによってもリラックス度は変わってくるかもしれませんし、ロケーションや景色も重要です。 しかし、リラックス度を左右するポイントは「温泉」と「食事」だけでなく、なんと「時間の使い方」にあるのです。
1、何もしない非日常のお風呂が大切
いつもとは違う広いお風呂で、手足を伸ばしてゆっくり温かい温泉に浸かることでホッとしたり、リラックス、リフレッシュを実感できますよね!
普段忙しくて入浴時間が十分確保できていない人には尚更です。
また毎日バスタブに使っているという人でも、殺風景な小さい空間で入浴するのと、外の景色が見えたり露天風呂だったりするのでは、それだけでリラックス度は大きく変わります。
自宅での入浴ではバスタブに浸かる時間を確保するために、読書をしたりTVやスマホを見たり「ながら入浴」している人も少なくないはず。
温泉ではそんなことはできません。
誰もが外の景色をぼんやり眺めたり、あるいは目を閉じてその時間と空間を味わうはずです。
これが普段の入浴とは違うリラックス作用をもたらします。
リラックスするということは健康を保つためには重要なポイントですが、日常生活で心からリラックスできる場面はそう多くありません。
ゆっくりと「何もしない時間」を楽しむことで芯から緊張がほぐれて、自律神経系が整い健康を取り戻すことができるのです。
2、温泉で体の隅々まで温める
一日中PC作業で同じ姿勢をとっている人は、特にこの寒い時期は肩周りの筋肉が過度に緊張しがちで疲れが取れにくくなっています。
泉質にもよりますが、温泉の効能の一つは体を芯から温めるということ。
普段緊張し続けている体を末端までゆっくりほぐすことで疲れを和らげてくれるのです。
特に冷えやすい手先、足先までしっかりと温めることで巡りが良くなり、お肌のツヤも良くなります。
1泊の短い旅行であっても、何度か温泉を楽しむことで体の「巡り」がどんどん良くなり、内側から蘇るような感覚を実感できるのです。
3、ヘルシーかつ美味しい食事で癒やされる
温泉旅館に泊まったときの楽しみはなんといっても「食事」ですよね。宿の食事では少しずつさまざまな、しかも旬の食材や土地の食材を堪能することができます。
多くの宿は和食で非常にバランスがよく、野菜や酢の物などの食物繊維が多いもの、そしてお刺身やメインのお鍋など肉や魚、豆腐などの大豆製品といったたんぱく質、炭水化物であるごはんといった順に食べ進めることができます。
特にその土地の特産であるお肉やお魚などの良質なたんぱく質は、お肌や髪の毛、筋肉など私たちの体の土台には欠かせない栄養素ですし、ダイレクトにエネルギーに変わるのです。
普段の乱れた食生活をリセットするのにも役立ちます。
ですから温泉宿に着くまで、あるいは宿での食事の前後、帰路に着く途中で間食するのはとてももったいないことなのです。
毎日忙しい現代人。日常の流れ作業やマルチタスクから一旦離れ「空間・温泉・食事」と一つ一つをそれぞれゆっくり味わうことによって、心も身体も緊張から放たれリセットすることができます。
温泉旅行に行ってまで仕事を持ち込んだり、スマホやスケジュールに振り回されたりするのはナンセンス。
「時間を忘れる」「一つ一つを堪能する」「とにかくゆっくりする」ということがその温泉旅行を有意義にするか否かに関わります。
「温泉に行って逆に疲れる」という人は「旅行中に食べ過ぎている」「現地での予定を詰め過ぎている」「渋滞などで宿の前後に時間的余裕がなかった」などの理由があるはずです。
それではせっかくの温泉旅行も台無しです。
管理栄養士・フードコーディネーター・薬膳インストラクター。ダイエット専門のサロンでの食事指導を経験後、料理人として3年間飲食店の厨房に立つ。現在は料理と器の相性を大切にし、美味しく、健康的な料理の開発や執筆に携わる。プロフィールを詳しく見る
まだまだ寒さも厳しいですが、だからこそ日本人の醍醐味でもある温泉旅行を見直し、心と体を蘇らせてみませんか?