毛細血管ケアが冷えにも
アンチエイジングにも効果的!
アンチエイジングといえば抗酸化力の強い食べ物を食べ、ストレスや紫外線によって過剰に発生する活性酸素対策をすることがよく知られていますが、毛細血管にもアンチエイジングの鍵があることをご存知でしょうか。
網の目のように全身に張り巡らされている毛細血管は、加齢とともに減少することがわかってきているのです。
毛細血管が衰えれば、それだけ細胞にも栄養が行き届かなくなり体全体にも問題が生じます。
どうすれば毛細血管を活性できるのか。ここではその最新情報に迫ります。
毛細血管が体の「めぐり」を左右する
私たちの全身には血管が張り巡らされています。
心臓から全身に血液を送る「動脈」や、全身の血液を心臓に集める「静脈」は太くて大きな血管なので、場所によっては目で見て確認することができます。
しかしもう一つ忘れてはならない大切な血管があり、それが毛細血管です。
毛細血管はその名の通りとても細い血管ですが(髪の毛よりも細い)、動脈と静脈をつなぐとても大切な役割を担っていて、あらゆる組織に網の目のように張り巡らされています。
この毛細血管は血液中に取り込まれた栄養素と酸素を各細胞へ運ぶとともに、細胞内の老廃物を受け取るという非常に大切な役割を担っているのです。
東洋医学的な考え方になりますが、健康とは「めぐりが良いこと」を指します。
このめぐりを左右しているのがまさに毛細血管といえるでしょう。
毛細血管はなくなることがある?!
酸素や栄養と老廃物の受け渡しを担う毛細血管ですが、酸素や栄養の供給が行われていない場所では、体内では必要ないものとして認識され流ため、壊死、すなわち消滅してしまいます。
さらに最近の研究では加齢とともに毛細血管の数が減少しているということが分かってきているようです。
毛細血管が少なくなるということはそれだけ体内での酸素や栄養と老廃物のやり取りが少なくなるということですので、何らかの支障をきたすことに繋がります。
毛細血管の元気を取り戻すには?
加齢とともに減少してしまう毛細血管。
では、毛細血管を元気な状態で保つためにはどのような方法があるのでしょうか。
1つは軽い運動です。
長時間同じ姿勢でいると、どうしても血流が滞りがちです。
そのため、足を大きく動かしたりウォーキングをしたりするなど、下半身をはじめとした全身の血流を高めることがポイントです。
血流が十分にあるということは毛細血管にも行きわたるということになりますので、毛細血管の働きが亢進されるということに繋がります。
これから冬にかけては寒さで体を動かす機会が少なくなりますので、しっかり動かして毛細血管まで血流を高めましょう!
もう一つは食材です。
運動と同じく、毛細血管の元気を取り戻すポイントは「血流」にあります。
漢方の世界では、桂皮(シナモン)やナガコショウ(ヒハツ)は古くから血流をよくする効果があるとして親しまれています。
特にヒハツは最近注目の食材としても取り上げられることが増えてきているようです。
コショウ科の植物で、普段料理に使う黒こしょうよりも辛みが強いのが特徴です。
中国やインドでは体を温めたり、消化不良の改善時に用いられているようです。
ヒハツの辛み成分は「ピペリン」という特有の成分でじわじわと身体を温め、血流をスムーズにするような「巡りUP」に役立つ栄養素として知られています。
毛細血管を元気にするとアンチエイジングにも効果あり!?
秋ごろから特に女性は気になってくるのが「冷え性」です。冷え性の原因は様々ですが、一番は血流が豊かではないことにあります。
血液の流れに乗って酸素や栄養などが運ばれ、それによって体の隅々まで温かくなります。
しかし、血流が滞ってしまうと酸素も栄養成分も流れなくなり、結果として冷たいままになってしまうのです。
つまり、毛細血管を元気にすることは体の隅々まで酸素や栄養を供給することに繋がり、冷え性の改善にも期待ができるのです。
また、お肌のコンディションにも冷えは大きく関係しています。
お肌の隅々まで血液がきちんと行きわたっていることは酸素や栄養を供給できているということに繋がります。
つまり、お肌の細胞を内側からケアできることと同じなのです。
十分に栄養を受け取ったお肌はターンオーバーがスムーズになり、シミやシワの予防ができたり、紫外線を浴びても対処ができたりするためにお肌のコンディションが整いやすくなります。
なにより、血流が良いお肌は血色(顔色)が良くなりますので、ほんのりピンク色の頬で印象もUPします。
逆に血色が悪いお肌というのは全体的に青白く、乾燥していたりお肌のトラブルが目立ったりと不健康なイメージをも与えてしまいます。
管理栄養士・フードコーディネーター・薬膳インストラクター。ダイエット専門のサロンでの食事指導を経験後、料理人として3年間飲食店の厨房に立つ。現在は料理と器の相性を大切にし、美味しく、健康的な料理の開発や執筆に携わる。プロフィールを詳しく見る
これから寒くなるこの季節。身体の内側からきちんと温めることで毛細血管を元気にして冷え知らずの冬を迎えましょう♪