バルサミコ酢が愛される理由

イタリアの特産で、ぶどうが原料となっている果実酢の一種。長期間の樽熟成を行っているので、とても香りが良くまろやかなのが特徴です。

本格的な「バルサミコ」と呼べるのはイタリアのモデナ地区、レッジョ地区で作られたもののみで、12年以上熟成されたものはイタリアの食の法律「DOP」に承認された由緒正しいバルサミコ酢となります。熟成期間が長くなるほどに味も香りもより良くなります。

原料がぶどうであること、そして熟成されているということから、バルサミコ酢にはポリフェノールが豊富に含まれているほか、鉄分やカリウム、マンガンなどのミネラルも含まれます。

スーパーや専門店などで数種類のバルサミコ酢を比較すると、数百円から購入できるものもあれば、少量で数千円もするようなものもあり、値段の差に驚くことがあると思います。
その差はバルサミコ酢の製法にあります。

バルサミコ酢はぶどうの果汁を圧搾・熟成させて作るものですが、手間がかかるだけでなく量産が難しいので、「カラメル色素」や「香料」を加えているものがあるのです。こちらは値段が手頃ですが正確には「バルサミコ酢風味調味料」となり、バルサミコ酢の風味を手軽に楽しむ分には十分美味しくいただけます。

もし風味も味わいも奥深い、本格的なバルサミコ酢を選びたいなら、少し値段が高くてもカラメル色素や香料が入っていないものを選びましょう。その分栄養価も高いといえます。

バルサミコ酢に豊富に含まれるポリフェノールは抗酸化作用が高いことで知られています。黒酢などにもポリフェノールが含まれますが、バルサミコのそれは黒酢の３倍ともいわれます。

老化や病気の大きな原因ともなる活性酸素はストレスや、紫外線、たばこといった日常生活のちょっとしたことが原因で過剰に発生します。

活性酸素が増えすぎてしまうと、細胞の生まれ変わりを抑制することでお肌の老化になるだけでなく、コレステロールと結びついて血管内に付着し、さまざまな病気の原因にもなるのです。ポリフェノールはそんな活性酸素の発生を抑える働きがあります。

気になるカロリーは、大さじ1杯で10kcal前後ですので、ダイエット中の方でも普段の食事にも安心して取り入れられます。