日本では果指の部分のみが食用とされ、一般的に破棄されてしまうバナナの皮。前立腺肥大や薄毛など、多くの人が悩まされる症状に効果を発揮します。意外に間違っていることも多いバナナの皮の情報。バナナの皮の基礎知識や効果・効能をじっくり解説いたします。
日本では果指の部分のみが食用とされ、一般的に破棄されてしまうバナナの皮。しかしこういった廃棄物の中に、有効成分が存在しないとは言い切れません。産業廃棄物を出さない生産の在り方を目指す「ゼロ・エミッション」という考え方があります。通常であれば破棄されるもののなかに、優れた機能性を有する素材があるのではないか、という考えです。専門チームがこの研究を進める中で、バナナの皮には有用性が期待できそうな成分があることがわかってきたのです。
高齢化社会が進んでいることもあり、男性更年期障害が注目されています。男性更年期障害の主な症状の一つに前立腺肥大症がありますが、この症状は頻尿や残尿感などの不快な症状を伴うにも関わらず、前立腺がんのように転移する病気ではないため、我慢している男性が少なくないとされています。またこの症状の緩和や予防が期待される成分はあまり多くないため、バナナの果皮エキスは新たな選択肢の一つになりえるのではないか、と注目されているのです。
男性の悩みの強力な味方になってくれるのではないか、とその可能性に期待が集まっているバナナ果皮エキスですが、前立腺肥大と同じく男性更年期障害の症状の1つである「男性型脱毛症」の薄毛にも有用性が期待できると注目されています。
バナナ果皮の抽出物に含まれる有用成分の一つが「シクロユーカレン」と呼ばれる成分です。この成分は植物ステロールの一種です。シクロユーカレンには、「前立腺肥大の抑制」もしくは「5α−リダクターゼ阻害作用」があることがわかってきています。また薄毛に対する機能性も期待されています。そのため中高年男性のQOL(生活の質)向上を助ける可能性が期待される成分としてバナナ果皮エキスが注目されているのです。