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亜鉛摂取で考えられる
副作用とは?

亜鉛は副作用が少ないミネラル

亜鉛は食品やサプリメントから多く摂取したとしても、大きな副作用が起こるリスクは高くないといわれています。これは、亜鉛が比較的毒性が低いミネラルだからです。
しかも仮に過剰摂取等が原因で、体内に亜鉛が多くなったとしても余分な亜鉛は便や尿から排出されます。逆に不足すると腸での吸収率を上げて積極的に体内に取り込もうとする仕組みが私たちの身体にはあるのです。これらの働きによって、亜鉛の量は体内で常に調整され、副作用が起こりにくくなっています。

しかし、サプリメントを長期間に渡り過剰摂取した場合は別です。この場合はさまざまな副作用が起こるリスクが高くなります。サプリメントを服用する際は、用法・用量を守って正しくご使用ください。
ちなみに「サプリ」内で紹介している「亜鉛」サプリメント10商品の、1粒あたりの亜鉛含有量とそれぞれの商品に記載されている摂取目安量を調査したところ、亜鉛の摂取目安量を超えるようなものはありませんでした。

サプリメントで亜鉛を摂取することは悪いことではありませんが、まずは自分が亜鉛不足になっているかどうかを見極める、またできればその原因も探り、亜鉛不足にならないようにまずは食生活を見直す努力も必要です。亜鉛を含む食品を頭に入れておくのも大切です。

過剰摂取による副作用

万一、亜鉛を過剰摂取した場合、起こりうる副作用には次のようなものがあります。

  • 頭痛や発熱
  • 嘔吐
  • 倦怠感
  • 腎臓障害
  • 神経の障害

これらは、普段の食事では起こることはほとんどありませんが、サプリメントの長期間・継続的な使用によって起こる可能性があります。長期の摂取では腸での「銅」の吸収率が低下するという副作用もあります。銅も身体に必要不可欠なミネラルのひとつです。銅が不足すると、髪の毛や肌の脱色、貧血、骨がもろくなるという欠乏症があります。

亜鉛は体内の活性酸素を抑える活性酸素除去酵素(SOD)の構成要素でもあります。体内の活性酸素が増えると細胞を傷つけてしまうため、お肌の老化やがん細胞を生み出す原因となるほか、亜鉛の欠乏症によりさまざまな弊害が生じるのです。

亜鉛の耐用上限量は成人男性で40~45mg/日、女性で30~35mg/日

亜鉛を摂り過ぎると逆に免疫力を低下させてしまうことも考えられます。サプリメントで摂取することはとても手軽ですが、亜鉛を一時的に大量(1日20,000mg以上)摂取すると、急性中毒の危険性があるため、注意しましょう。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2015年版」によると、耐容上限量(これはほとんどすべての人々が健康障害をもたらす危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限量のこと)は、成人男性で40~45mg/日、女性で30~35mg/日となっています。サプリメントのパッケージに表示されている摂取量をきちんと守ることでこの上限量に達することはありません。
普段の食生活を基本に、サプリメントは摂取量をしっかりと守りましょう。

profile

宮澤医院 宮澤 賢史

血液、尿、唾液など生体から得られる情報と十分な問診をもとに、治療を行なうクリニックです。標準的な治療以外にサプリメント、天然ホルモンを用いた栄養療法、食事指導を重点的に行なっています。病気を根本から治療するのにあたって正確な診断が必要です。そのために当院では様々な方法をとっており、重篤な疾患の場合でもその根本原因に対する治療を行なっていきます。

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