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【骨粗鬆症の予防】
骨粗鬆症はなってしまうとあとは現状維持が良い所で、それ以上骨を強くしたり骨密度を高めることは難しくなります。そのため予防がすべてで、その予防は生涯をかけて行う必要があります。しかし中高年になって骨の大切さに気づくことがほとんどです。予防のためにできることはやはり食事と運動しかありません。女性は妊娠したタイミング、そして閉経が近づいていると感じるタイミングで骨密度を測定しその骨密度を維持するための生活にシフトしましょう。
骨粗鬆症は、加齢や閉経以外にも食事や運動などの生活習慣が深く関わっています。そのため骨粗鬆症は“骨の生活習慣病”とも呼ばれています。日頃から生活習慣を意識することで、骨粗鬆症の発症リスクを減らすことができます。
骨粗鬆症の予防は何歳から?
40歳以降の骨量は減少していき、女性は50歳前後から急速に低下していきます。そのため、女性では40歳を過ぎたら定期的に骨密度の検診を受けることをすすめる自治体も多くなっています。
多くの人は加齢とともに、骨密度が減少します。しかし、バランスのとれた食事や適度な運動、生活習慣を心がけることにより、骨密度の低下を防いだり、低下の速度を遅らせたりすることができます。
最近では若い人でも、偏食やダイエットなどの悪影響から、骨密度が著しく低下していることも多くなっているようです。発症リスクが高まる年齢になってからはもちろんですが、将来骨粗鬆症にならないためにも、若いうちから生活習慣には気をつける必要があります。
食事による予防
食生活では乳製品や小魚、大豆製品を積極的に摂取し、カルシウムとタンパク質を意識的に補う必要があります。メタボは困りますが、50代以降でやせ過ぎてしまうと骨まで弱らせるため、太りすぎずやせすぎず、適正体重を維持することが予防になります。タバコはカルシウムの吸収を阻害するため、喫煙者は禁煙すべきです。
骨粗鬆症の予防になる成分は?
・カルシウム
乳製品、魚類、大豆製品、小松菜・モロヘイヤなどの野菜類に豊富に含まれています。ちなみに骨粗しょう症や骨折予防のためのカルシウムの摂取推奨量は、1日700~800㎎です。日本人はカルシウムの摂取量が少ないと言われているため、特に意識して摂取したい栄養素です。
・ビタミンD
干しシイタケやマイタケなどのキノコ類、また、サンマやサバ・ウナギなどの魚類に豊富に含まれています。ビタミンDには骨の代謝を活発にさせる働きがあるとされています。
・ビタミンK
納豆、ホウレン草、小松菜、ニラ、ブロッコリー、サニーレタス、キャベツなどに豊富に含まれています。ビタミンKはカルシウムが骨に沈着する際に必要なたんぱく質を活性化させる働きがあり、骨の健康にも深くかかわっています。
・コラーゲン
豚足、鶏の皮、手羽先、軟骨などの動物性食品、スッポン、フカヒレなどの海洋性食品に豊富に含まれていますが、骨のもととなる主要成分のうち、コラーゲンは普段の食生活だけでは不足しがちになります。同じく食事からだけでは不足しがちなカルシウムと一緒に配合されたサプリメントも市販されているので、サプリメントを活用するのも一つの方法です。
運動による予防
カルシウムやビタミンD不足は骨の健康を阻害しますが、カルシウムやビタミンD不足だけで骨粗鬆症が起こるわけではなく、実は運動不足が大きな要因となっていることがほとんどです。運動による骨粗鬆症の予防効果はあなどれません。一つは筋肉を強化することで骨を守り、転倒のリスクを低減させる効果があります。もう一つは運動により血流を促進することで骨を形成する細胞の働きが活性するということです。さらに日光にあたって運動すれば、カルシウムの吸収を活性するビタミンDが活性するのに役立ちます。日常生活でも、こまめに動く、猫背にならない、階段を積極的に利用するといった、ちょっとした工夫で骨密度の低下を防ぐことは十分可能です。
女性は次のタイミングで予防
妊娠中は胎児にカルシウムを奪われます。そのためカルシウムは妊娠期間を通して終始いつもより多目に補う必要があります。1日に必要なカルシウムの摂取目安量は非妊娠時が600mgですが、妊娠中は900mgと厚生労働省も指針を出しています。上限は2300mgと幅がありますので、摂り過ぎることはあまり考えられません。妊娠中にカルシウムが大量流出することで、妊娠中から産後にかけて歯が脆くなったり虫歯になりやすくなったり、産後に転倒骨折が起こりやすくなったりします。産後、育児を楽しむためにも妊娠中からカルシウムには気をつけて体作りを心掛けます。
そして閉経が近づいていると感じた時も骨の健康のために運動や食事を見直すタイミングです。閉経後は骨密度がぐっと低下しやすくなります。その前の段階から予防を始めておくことで、閉経後の骨折を予防することが可能です。
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