よく噛む癖をつけるための食事のコツ

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よく噛む癖を
つけるための食事のコツ

こんにちは!管理栄養士の磯村です。突然ですが、皆さんは1回の食事で何回くらい噛んでいますか?
300回?1,000回?5,000回??
現代の食事の時に噛んでいる回数はおよそ620回といわれています。これが多いのか少ないのか・・・ということを確認するには、時代をさかのぼると一目瞭然!弥生時代では1食あたりおよそ3,990回噛んでいたといわれています。
「食事の時はよく噛みましょう!」という言葉を聞きますが、そもそも私たちは、なぜ噛まなくなったのでしょうか?

噛む回数が減った原因

答えは「食べるもの」が変化したから。

昔は玄米や雑穀などの精製されていないお米に魚、野菜や木の実を中心とした食事で、どれもしっかり噛んで食べるメニューばかりでした。
しかし、現代の食事はハンバーグやふわふわのパンなど、あまり噛まなくても食べられてしまうものが多くなっています。そのため、咀嚼回数が大きく減っているんですね。

ちなみに幼い頃から「噛まない食べ物」に慣れてしまうと、顎の発達や歯の成長に影響するといわれています。
つまり、「噛まない」ということは、口回りの筋肉が十分に発達できず、表情の豊かさにかける、発音がはっきりしない・・・などという原因にもなるということ。

そこで次に、「どうしたらしっかりと噛めるようになるのか」というコツをご紹介します。

よく噛ませる調理の裏ワザ3選

「よく噛む癖をつける」には、次の3つのポイントをおさえるだけでOK!

●精製度の低いものを選ぶ
玄米や雑穀米などの精製度の低いものは、食物繊維が多く含まれています。そのため噛み応えがあり、咀嚼回数が増えるほか、栄養価も優れているので、一石二鳥といえます。

●材料の大きさを工夫する
食材を小さく切ったり、すりおろしたりすると、噛まなくても食べられてしまいますので、メニューにもよりますが、少し大きめに切るようにしましょう。これにより「噛まないと食べられない」という状況を作ることができます。

●火加減を調整する
野菜は長時間ゆでたり煮込んだりすると、食物繊維が柔らかくなり、クタクタになり、噛まずに食べられるようになってしまいます。できれば「しゃきしゃき」と噛み応えのある食感を楽しんでもらうため、野菜は生や固めにゆでたものを出すようにしましょう。

メニューで使う食材やその調理方法によって「噛み応えレシピ」を簡単に作ることができます。
しっかり噛むことで体の健康を守っていきましょうね!

著者プロフィール

磯村 優貴恵

管理栄養士・フードコーディネーター・薬膳インストラクター。ダイエット専門のサロンでの食事指導を経験後、料理人として3年間飲食店の厨房に立つ。現在は料理と器の相性を大切にし、美味しく、健康的な料理の開発や執筆に携わる。プロフィールを詳しく見る